用語解説

用語解説

マーケティング、データサイエンス、スポーツマネジメントで用いられる用語の解説です。
「スポーツアナリティクス」とは
現在のスポーツでは、勝利を掴んだり記録を更新するといった選手個人やチームのパフォーマンス面において優位性を高めたり、観客動員やグッズ収入の増加などのようにスポーツ組織の事業戦略的な成長を図ったりする際に、より有用な情報を活用することが求められています。その情報を得るために用いられるのが、スポーツ事象を構造的に把握し、その要因を論理的に解いていくスポーツアナリティクスの手法です。特に、近年注目を集めているIT・データを駆使して得られる客観的な情報を活用することは、大きな成果に繋がっていきます。一方で、経験や勘といった従来から重要視されていた主観的な情報の価値もまた、改めて見直されてきています。この主観と客観それぞれの有用性を正しく理解し、目的や状況に応じて使い分けながら活用することが、スポーツアナリティクスでは必要となります。
「イノベーション」とは?
新幹線や冷蔵庫、携帯電話にインターネット、これらは素晴らしい技術者の方々の『知』を結集して作り出してきたモノやサービスであり、技術革新、いわゆるイノベーションとよばれています。そのお陰で、私たちはずいぶんと快適な社会の中で生活ができています。しかし、時代背景も大きく変わり、現在、モノやサービスは、マーケティング主導による新たな経済的な付加価値を創造することが強く求められています。グーグルやスターバックス、アップル、ソフトバンクに無印良品など、これらを実現できた企業の躍進が目立っており、いわゆる勝ち組となっています。つまり、現代社会のイノベーションは、従来の技術革新から、新しいサービスやアイデアから生み出される経済的な付加価値の創造へと、意味合いが移り変わってきています。
「サービス・マーケティング」とは?
これまで,マーケティングはモノ(いわゆる消費財です)を対象として発展してきました。それは,マーケティングが生まれた当時の時代背景(19世紀半ばのアメリカ,大量生産の確立や物流網の発達)が大きく影響しています。しかし,サービスには,目に見えない(たとえば,レストランでの接客)といったモノとは異なる特徴があります。そこで,「モノではない財(いわゆるサービス)」を取り扱うマーケティングが必要となったわけです。つまり,サービス・マーケティングとは,無形財を対象としたマーケティングということになります。
「IoT」とは?
Internet of Things(モノのインターネット)とは,従来は,主にパソコンやサーバー、プリンタ等のIT関連機器が接続されていたインターネットに,それ以外のさまざまな「モノ」を接続する技術です。機械同士がネットワークでつながるM2M(Machin to Machine)の考え方から来ています。テレビやデジタルカメラ、デジタルオーディオプレーヤー、HDD・DVDプレーヤー等のデジタル情報家電をネットに接続する流れは,既に始まっています。さらに,デジタル化された映像、音楽、音声、写真、文字情報がインターネットを介して伝達されるシーンがますます増えています。現在では,スマートフォンやタブレット端末もインターネットに接続されるのは当たり前で,便利に利用されています。これまでネットワークとは無縁だったものが対象になるため、今後,市場規模が爆発的に大きくなるといわれています。大注目の分野です。
「クラウド・ファンディング」とは?
群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語で、クリエイターや起業家が製品・サービスの開発、もしくはアイデアの実現などの「ある目的」のために、ネットを通じて不特定多数の人から資金の出資や協力を募ることを指します。お金を集める起案者のメリットは、資金や元手がない人,あるいは知名度がない人が、資金を集めることができる点です。また、お金を出す支援者のメリットは、今後成長していく可能性のある製品やサービスに、ネットで少額から気軽に寄付や出資ができる点であり、支援額に応じたリターンを得られる点もあげられます。大きく3つの種類があり、寄付型(リターンなし)、金融型(金銭的なリターンを伴う)、購入型(金銭以外の物品や権利を購入)に分類されます。起業したい若者諸君、是非チャレンジを!
「ビッグデータ」とは?

その文字どおり,大きなデータのことですが,既存の「大きい」を超えたものをビッグデータとよびます。「市販のデータベースやデータ処理ソフトで処理することが困難」と,その巨大さや複雑さを表したりします。容量が大きいだけでなく,種類の多さや蓄積速度の速さまでが桁違いのデータです。Webで展開される情報,FacebookやTwitterなどのSNSのデータ,購買履歴などのPOSデータ,センサーに秒単位で記録されるデータ,遺伝子(ゲノム)データなど,ICTの進展により、このような特徴をもったデータが生成・収集・蓄積されることが当たり前となりました。これらのデータを関係付けすると,さらに巨大化します。大きいがゆえに,無駄で邪魔なデータに隠れて,あるいは処理時間や処理方法の限界に直面して,大切な規則や傾向を見逃すこともあります。ここを乗り越え,ニーズに即したサービスの提供や業務効率化,異変の察知や新産業の創出などへの可能性を広げていくことが,ビッグデータ活用のポイントです。

「データサイエンティスト」とは?
データサイエンティストとは,統計学や情報処理などの情報技術を駆使し,企業がもつ(あるいは目的に応じて収集した)膨大なデータを処理し,データから価値を創出し,ビジネスの課題に対する解決策を示すことができる専門的人材のことをいいます。したがって,データ解析やコンピュータの力に加え,ビジネスに精通し,分析結果から戦略が提案できる能力も兼ね備えた人材ということになります。あらゆることがデータから導かれる時代、ビッグデータやIoTを活用する上で不可欠な職種です。日本では,特に,その不足が課題となっていて,多くの企業がその人材を求めています。社会に出るまでに,問題解決型の体験を多くして,データ分析の目線で統計学,数学,情報等を身につけておくことが重要になります。正式な職種としての定義はまだあいまいですが,最も求められている人材といってよいでしょう。
「マーケティング・リサーチ」とは?
製品やサービスの動きについての情報を収集し分析することがマーケティング・リサーチで,社会調査の1つです。マーケティング調査あるいは市場調査ともよばれます。現在のマーケットの動きを把握したり、製品の特徴や要望を明確にしたり,消費者のニーズや動機を明らかにしたりすることを目的に行われ,これらの結果を基に、マーケティングの判断を行います。消費者が本当に望んでいるものや消費実態を知り,商品計画に反映させていくことにより,健全な経済の発展と消費生活の向上が図られることになります。マーケティング・リサーチの方法には、訪問面接や電話、アンケート用紙の郵送などの調査方法があり、最近では,インターネット調査の比重も高くなっています。調査では,正しい判断ができるように,統計的・科学的な手法がとられます。
「レコメンデ―ション」とは?
顧客にとって価値があると思われるコンテンツ(商品や情報)を顧客に合わせて提示するのがレコメンデーションです。従来から,「こちらも一緒にいかがですか」と声をかける商売のスタイルはありますが,POS(Point of Sales)データやインターネット上の購買履歴など,個人ベースのデータが大量に手に入り,より細やかな情報提供が行えるようになってきたことから,レコメンデーションの注目度がアップしてきました。協調フィルタリング(多くの利用者の嗜好情報を蓄積して解析し、特定の利用者の嗜好を推論する技術)やコンテンツベースフィルタリング(あらかじめコンテンツを分類しておき,特定の利用者の好みに類似したものを選び出す技術)といった技術が利用されます。ECサイトで、瞬時にその人の好みに応じた商品やサービスに関する情報を提供するのは,リアルタイム・レコメンデーションとよばれます。
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