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データサイエンスラボ④（スポーツデータコンペチーム：最終審査会）
2022年01月30日イノベーション・ラボ
秋学期、「データサイエンス」ラボは、３つのチームに分かれて、公募型のデータ解析コンペティションに参加しています。「第５回和歌山県データ利活用コンペティション」（わかやまチーム）、「第 11 回スポーツデータ解析コンペティション」（スポーツチーム）、「令和３年度データ解析コンペティション（経営科学系研究部会連合協議会）」（経営チーム）の３つです。その「第 11 回スポーツデータ解析コンペティション」が最終審査会を終えましたので、報告をします。
欧米では、野球やサッカーで科学的データにもとづいて戦術を立てることがあたり前となっていますが、日本でもスポーツ・アナリティックスが注目されるようになり、われわれもテレビ中継や動画配信においてデータをどんどん目にするようになりました。
このコンペティションは、大学院生や大学生を対象に、そういった素養を育てることや実際の戦術や選手のパフォーマンス分析に役立てることを目的に、日本統計学会スポーツデータサイエンス分科会と情報・システム研究機構統計数理研究所が主催するものです。データは、スポーツデータの収集・提供をされているデータスタジアム（株）さまなどから提供いただく「本物」のデータで、いわゆるビッグデータ、それらを参加者が仮説を立て、分析し、その成果を競うものとなっています。
スケジュールは次のとおりです。
- 2021年8月4日：説明会
- 2021年9月30日：申込締切
- 2021年11月19日：書面審査（2〜4ページのアブストラクト）提出期限
- 2022年1月8日(土)-9日(日)：審査会
- 2022年1月末：審査結果公表
- 2022年3月：表彰式・講演会
対象とするスポーツは、野球、サッカー、ゲートボール、卓球、ソフトテニス、柔道、esportsです。われわれは「野球」を選択しました。
データ利用の誓約書の提出して、8月18日にデータを入手しました。提供されたデータは、2018～2020年の３年間のセ、パ両リーグの全試合、１球１球の記録です。約27万行×159列あります。もう１つ、選手の出身、守備位置、投打の左右、身体データなど、2825行×28列の選手データも提供されました。
文献なども参考にし、何に着目するかを検討した結果、「盗塁の有効性」について分析することにしました。夏休みから提出締め切りに向けて、分析開始です。
結果として、得点期待値から見た盗塁の価値、投球数別盗塁成功率と盗塁得点期待値、盗塁成功数から見た盗塁得点要因の３点から分析し、勝ちにつなげる盗塁のあり方を提案することにしました。３ページのアブストラクトを作成し、提出をしました。
（内容は契約の関係で無許可では公開できませんので、イメージだけご覧ください。）
12月14日、審査の結果が届きました。全23名による厳正なる審査が行われたとのこと。結果は、ポスター発表として、最終審査会に臨むことになりました。今年度は82チームもの申し込みがあり、書面審査においては、「選外」となったチームもあったようです。
ということで、審査会の1月8日・9日（われわれのポスター発表は9日）に向けて、ポスター作成にかかりました。できあがったものを提出し、いよいよ最終審査会です。
（内容は契約の関係で無許可では公開できませんので、イメージだけご覧ください。）
審査会はオンライン（Zoom）で行われました。
幸い２日目でしたので、１日目の口頭発表やポスター発表を聴き、審査会の雰囲気やどんな質疑応答となるのかを予習し、５分間説明と想定質問などを用意しました。そして、９日、いよいよ本番です。
ポスターセッションは、13:40〜15:40の２時間、ポスターの前に張り付くことになります。われわれのポスターに来訪者があるたびに、５分間の説明をして、質問を受けました。５、６回繰り返したでしょうか。想定質問もあれば、鋭い質問もあり、無事、２時間を終えました。
本物のデータや大きなデータを扱うときでも、恐れず取り組む力をつけることができたこと、全国の大学チームと対等に渡り合えたこと（？？）など、大変良い経験となりました。
（1月29日、最終の審査結果が届きました。惜しくも入賞は逃しましたが、今後の卒業研究や社会に出てのデータ分析などに臆せず立ち向かえる態度が養えたと思います。）
