2002年度 「統計の考え方」サポートページ

練習3

【1】 [正規分布:標準化の練習] ある学生の前期試験の成績と,それぞれの科目のクラスの平均点と標準偏差は次の通りであった。それぞれの科目の成績は正規分布するとして答えよ。

科目 ある学生の成績 クラスの平均 クラスの標準偏差
哲学 75 81.4 10.2
数学 45 39 5.3
文学 57 56.9 9.0

(1) この学生のそれぞれの科目の標準正規得点(z値)を求めよ。 

(2) この学生はどの科目が相対的にすぐれているといえるか。 

 

【2】 [標準正規分布表の見方] 正規分布表(標準正規分布表;P206A表)を用いて,次の問に答えよ。

(1) 標準正規分布において,z=1.5の上側確率P(1.5≦Z≦∞),z=-2.22の下側確率P(−∞≦Z≦-2.22)を求めよ。

(2) 両端の5%(片側2.5%ずつ)を切り分ける標準正規得点を求めよ。

(3) Xが正規分布N(62,102)に従うとき,P(X≦58),P(60≦X≦90)を求めよ。また,P(62−kX<62+k)=0.95であるようなkの値を求めよ。

(4) ある植物の種子の重さ(mg)は正規分布N(62,102)に従うという。この種子が10000粒あるとき,58mgより重い種子は何粒あるか。

(5) 【1】の問で,クラスの人数が200人のとき,この学生より数学の成績のよい学生は何人いるか。

 

【3】 教科書の次の問題を行え。

 P.105 5-2
 P.106 5-3,5-4,5-5
 P.107 5-6

【4】ある年のセンター入試の模擬試験では,203295人が受け,平均523.9点,標準偏差95.4点であった。これについて次の問に答えよ。

(1) このセンター入試で320点の人の順位を求めよ。

(2) このセンター入試で上位1%に入るには何点以上とる必要があるか。

(3) [実際との比較] 別紙の「得点度数分布グラフ」を用いて,次のことを行い,5教科総合得点の分布を正規分布がよく近似していることを確認せよ。

  1. 平均±1標準偏差内にいる人数を数えよ。すなわち,度数分布表の人数欄の人数を523.9+95.4の点数が入る得点範囲から523.9−95.4の点数が入る得点範囲までを合計する。
  2. 正規分布している場合の平均±1標準偏差内の人数を求めよ。すなわち,受験人数×1標準偏差の割合(203295×0.683)を計算する。
  3. 1.と2.の数値を比較する。