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マーケティング・シンポジウム

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2016年12月17日(土)、経営学部開設企画としてマーケティング・シンポジウム「モノから体験型消費への市場対応」を開催しました。定員100名の会場に、立ち見がでるほど多くのビジネスマンや研究者、学生の皆さんに参加いただきました。

開催意図と登壇者

近年マーケティング研究や企業実践において、「体験型消費」が注目されています。例えば、10月のハロウィーンでは、全国各地で仮装を楽しむイベントが数多く開催されたり、個人旅行では買い物よりも体験を重視するようになってきたり等、私たちの消費生活が「モノ中心」から「体験中心」へ変わりつつあります。さらに、このような体験型消費は、旅館やレストランといった、いわゆるサービス業だけでなく、流通業や製造業にとっても重要なものとなっています。

そこで、本シンポジウムは、栗山晃一氏(株式会社ユー・エス・ジェイ)、西山貴仁氏(株式会社SC&パートナーズ)、清野 聡氏(マツダ株式会社)、村松潤一氏(広島大学)をお迎えし、「モノから体験型消費への市場対応」をテーマに、それぞれの産業や業種における取組事例についての報告およびパネルディスカッションを行いました。

サービス業における事例

まずは、サービス業における先端事例の報告です。株式会社ユー・エス・ジェイのマーケティング部マネジャーである栗山晃一氏による「ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの期待を上回る感動とサービス」では、さまざまなアトラクションやイベントを企画するにあたり、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)が、どのような顧客サービスを提供しようと考え実践しているのかについて、具体的な事例を中心にお話いただきました。彼らは、ターゲットや提供したい価値を明確にすることで、感動的サービスが生まれると言います。

流通業の現状

続いて、流通業についての報告です。これまで多くのショッピングセンター(SC)、特に大規模ショッピングセンターの企画や運営に携わってこられた西山貴仁氏の「体験型SC、百貨店は新たな消費を生むのか」では、ショッピングセンターや百貨店の現状について報告がなされました。中でも、日本においては正月や節分など体験と結びついた消費、いわゆるコト消費が伝統的になされてきたが、いつのまにか、モノを重視した消費へと変わってしまっているという指摘は印象的でした。

製造業における取り組み

最後に、体験型消費とは程遠いように思われる製造業における取り組み事例の報告です。商品企画部主幹である清野 聡氏の「マツダの走る歓びをかたちに」では、ロードスターの開発を事例に、商品企画の重心が、性能(排気量やトルク)からドライバーの感性へ移っている点について紹介がありました。ドライバーにとって重要なのは、カタログ上のスペックではなく、運転の楽しさにあり、それを実現するために、メーカーは,さまざまな技術を開発・活用しているという清野氏の報告は、目から鱗でした。

パネルディスカッション

実務の最前線で活躍されている上記3名の講師による報告を踏まえ、広島大学教授の村松潤一氏を司会に、フロアとのディスカッションがなされました。村松教授は、それぞれの報告について、体験型消費の視点から捉え直し、テーマの本質に迫っていきました。村松教授は、各報告に共通するのは「サービス」であること、サービスは今後のマーケティング研究にとって重要なキーワードとなると指摘します。

また、本シンポジウムに参加されたビジネスマンの方々から現場で抱える問題に関する質問が飛び出し、予定時間をオーバーするほど活発なディスカッションがなされました。

 

本シンポジウムは、経営学部開設企画として実施されました。 経営学部では引き続き、マーケティングやデータサイエンスをテーマにしたシンポジウムや講演会を企画していく予定です。

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