川島先生にゼミの様子を聞いてみました
Q.川島先生のゼミでは、学生はどんな研究活動をしているんでしょうか。
A.ゼミ生は「法」「国際」「地域」「人権」「障害」などの諸分野の中から、自分の関心のある具体的なテーマを見つけ出して論文を書いています。今年度のテーマは、トランスジェンダー、発達障害、犯罪、公共の福祉、介護施設の職員不足、少子高齢化、ベーシックインカム、児童虐待などです。
Q.どのようにゼミを進めているんですか。
A. 今年度は、8名のゼミ生になるべく早めにテーマを決めてもらい、そのテーマについてまずA4版一枚で報告してもらいました。それから春学期の終わりまでに何度もゼミ内で発表してもらい、学生同士の質疑応答を経て、5千字程度のプレ論文を書けるように指導していきました。そのプロセスを通じて、専門分野の必読文献を学生に紹介したり、文献の探し方、論文の読み方、先行研究のまとめ方、卒業論文の意義、論理的な考え方、質疑応答の仕方、脚注の付け方、文章の書き方などを指導したりしてきました。この秋学期では、1万2千字の論文の完成に向けて、やはりゼミ内で発表してもらいながら各学生の論文の質を高めています。
Q.大学3年生や高校生に対してゼミは何をするところかご紹介ください。
A.大学では問う力、問いを立てる力を身に着け高めることが重要です。そして、これまでに先人が考えてきたことを踏まえてその問いに向き合い新たな知見を得ることが求められます。経営学部の体系的なカリキュラムを経て、ゼミはこの力を4年次の卒業論文の執筆プロセスの中でさらに大きく発展させるところです。
Q.最後に先生の研究内容についてお話しいただけますか。
A.私は障害法と国際人権法を専門としています。特に障害者差別禁止の法理を明らかにすることを目指していて、また最近では障害者権利条約の個別分野を掘り下げて分析検討しています。そのほかに、たとえば高等教育における障害のある学生の紛争の解決について検討したり、障害者の被災状況や就労等の問題に関して学際的な共同研究もおこなったりしています。これらの研究で得られた新たな知見は、必要に応じてゼミ生に伝えています。
川島先生、研究室紹介へのご協力、ありがとうございました。